メディカルコントロールとは、救急現場から医療機関に傷病者が搬送されるまでの間に、救急救命士を含む救急隊員が医療行為を実施する場合、医師が必要な処置を救急隊に指示もしくは指導し、医療行為の質を保障することを言います。その為に以下のような体制を病院と構築しています。
救急救命士は、法改正と上伊那地域包括医療協議会メディカルコントロール委員会で定めたプロトコールに則り、平成15年4月からは、医師の具体的指示無しで除細動を行えるようになり、平成16年7月からは医師の指示によって気管挿管、平成18年4月からは、薬剤投与が行えるようになりました。さらに、1年以上にわたる実証研究を国と連携して行い、平成26年4月からは、長野県下で最初に、心停止前の重症傷病者に対しての静脈路確保と低血糖発作時の血糖測定及びブドウ糖投与が行えるようになりました。
このように救急救命士の処置範囲が拡大していく中で、救急救命士の知識・技能の向上や医師、救急病院との連携はこれまで以上に重要になっており、メディカルコントロール体制の構築が進められています。
地域のメディカルコントロール体制間の調整や、地域メディカルコントロール協議会からの報告に基づき指導、助言等の役割を担っています。
県下の各地域に、メディカルコントロール協議会が設置されています。
上伊那地域は、右図の地域を言います。
メディカルコントロール委員会は、病院前救護にかかる消防機関と医療機関の連絡調整、業務のプロトコール、マニュアル等の作成、常時指示体制の整備、検証医の選定及び事後検証票の作成等を含めた事後検証体制の確保、並びに救急救命士や救急隊員の資質向上に取り組んでいます。
・上伊那医師会 ・伊那保健福祉事務所 ・救急告示病院救急担当医師
・上伊那圏域内私立病院 ・上伊那広域消防本部