プロトコール部会

脳卒中とは?

脳の血管が詰まったり、破れたりして脳神経に重大な障害が起こる病気のことです。代表的なものに、脳の血管が詰まる「脳梗塞」や、血管が破れることで発症する「脳出血」があげられます。

脳卒中は早期の治療が必要です。そのまま放置すれば、呼吸や心臓が停止する心肺停止状態になってしまうこともあります。しかし、早期に治療が開始されれば、後遺症が重くなることを防ぐ可能性が高くなります。

とくに脳梗塞には血管を詰まらせる血の固まり(血栓)を溶かす薬を投与することで症状を改善させることができると言われています。しかし、発症から3時間以内に血栓を溶かす薬を使わなければなりません。

そのため、脳卒中が疑われる症状があった場合は、直ちに救急車を要請し、すみやかに治療のできる病院へ行く必要があります。

 

【脳卒中の症状】

以下の症状がある場合は脳卒中が疑われます。

早い治療が必要となりますので、ためらわずに救急車を要請してください。

 

  1. ・顔の半分が動きにくい、しびれるなどの異常
  2. ・笑う(歯を見せる)と口や顔の片方がゆがむ
  3. ・ろれつがまわらない、しゃべりにくい
  4. ・視野が欠ける、見づらくなる、片方の目が見えなくなる
  5. ・物が二重に見える
  6. ・片方の手、または足がしびれる、力が入らなくなる
  7. ・立てない、フラフラしてまっすぐに歩けない
  8. ・突然の頭痛
  9. ・言葉が理解できない

【救急隊員に伝えてほしい情報】

救急隊員が現場にて、本人や家族に聞きたい内容は主に次のようなものです。

 

  1. ・現在かかっている病気・過去にかかったことのある病気
  2. ・アレルギーの有無
  3. ・発症した時間(なるべく詳しく)
  4. ・最後に食事をした時間
  5. ・日常生活の様子(自立しているのか、介助が必要なのか、など)
  6. ・現在服用している薬(お薬手帳を用意してください)
  7. ・発症したときの状況

このほかにも様々なことをお聞きするかもしれません。 皆様のご理解とご協力をお願いします。